順張りvs逆張り!どっちが稼げる?特徴と使い分けを解説

順張りvs逆張り!どっちが稼げる?特徴と使い分けを解説

投資では、相場の流れに乗る 「順張り」 と、反発を狙う 「逆張り」という2つの手法があります。「どちらが自分に向いているのか?」「どちらの方が利益を狙いやすいのか?」 と悩む人は多いでしょう。それぞれの手法にはメリットや注意点があり、適切に使い分けることが大切です。

本記事では、順張りと逆張りの基本的な特徴や違いを解説し、それぞれの投資手法について比較します。さらに、初心者にはどちらの手法が適しているのかや相場に応じた使い分けのコツも紹介しますので、ぜひ投資の参考にしてください。

目次

順張り・逆張りとは?それぞれの投資手法を解説

はじめに、順張りと逆張りの特徴を解説します。違いを理解し、自分に合った投資戦略を選ぶ参考にしてみてください。

順張りと逆張りの投資手法を学ぼう

順張りは価格の流れに乗る投資手法

順張りとは、市場のトレンドに沿って売買を行う投資手法です。上昇トレンドなら買い、下降トレンドなら売ることで、相場の流れに乗る形になります。特に明確なトレンドが発生している場面では、多くの投資家が「この上昇(もしくは下落)はまだ続く」と判断し、同じような売買行動を取ります。そのため市場参加者の思惑が一致しやすく、取引の判断がしやすくなるのが順張りの特徴です。

順張りの魅力は、トレンドが続く限り利益を伸ばしやすい点にあります。市場の動きを利用しながら取引できるため、初心者でも比較的判断しやすい手法といえるでしょう。

ただし、相場の方向が急に転換すると、思わぬ損失につながる可能性があるため、事前に売買の判断基準を明確にし、リスク対策を講じておくことが重要です。

レンジ相場で有効な逆張りはトレンド転換を狙う投資手法としても使える

逆張りとは、相場が過剰に変動した際に、反転のタイミングを狙って売買する投資手法です。急落時に買いを入れて反発を狙ったり、急騰時に売りを仕掛けたりすることで相場の変動を利用します。

逆張りはトレンド転換の場面だけでなく、価格が一定の範囲内で推移する 「レンジ相場」でも有効です。また、売買の機会が多い点も特徴のひとつですが、相場の反発を正確に見極めるのは簡単ではありません。

予測が外れると価格がさらに動き、大きな損失につながる可能性があります。そのため、価格の動きや市場の流れを分析し、根拠のあるタイミングで取引することが求められます。

順張りのメリット・デメリットを解説

それぞれの特徴がわかったところで、順張りのメリットとデメリットを確認していきましょう。

メリット①:トレンドに乗ることで利益を狙いやすくなる

相場の流れに沿って取引を行うことで、トレンドが続く限り利益を狙いやすくなります。上昇トレンドで買い、下降トレンドでは売ることで、方向性が明確なため、初心者でも比較的投資判断しやすい点が特徴です。

また、強いトレンドが発生しているときは、売買後に価格が順調に推移しやすいため、利益確定の計画を立てやすい点も特徴です。多くの投資家が同じような売買行動を取るためトレンドが持続されやすく、相場の勢いに逆らわずに利益を狙いやすくなります。

メリット②:損切りの判断がしやすい

順張りでは、トレンドの方向を基準に損切りのルールを明確にしやすい特徴があります。例えば、上昇トレンドなら直近の安値、下降トレンドなら直近の高値を基準に損切りラインを設定できます。あらかじめ損切りの基準を決めておくことで、感情に左右されにくくなり、計画的な取引がしやすくなるでしょう。

さらに、順張り手法を採用するトレーダーの中には、「トレンドが崩れたら手仕舞う」などの明確なルールを設けていることがあります。これにより、上昇トレンドが終わった後の下落局面に巻き込まれるリスクを回避できるため、大きな損失を防ぎやすいことがメリットです。

デメリット:相場の急変に弱いリスクも

順張りは、トレンドに沿って取引を行うため、トレンドが急に崩れると損失が発生する可能性があります。特に、経済指標の発表や予期せぬニュースによる市場の急変があると、想定外の動きにより損失を抱える可能性があります。

また、順張りはトレンドの継続を前提としているため、相場の転換点を見極めるのが遅れると損切りのタイミングを逃しかねません。価格が急変すると一度の取引で大きな損失を抱えてしまうケースもあるため、適切なリスク管理が求められます。

相場が急変しても柔軟に対応できるように、分散投資や損切りルールの徹底 など、リスクを抑える工夫が求められます。

逆張りのメリット・デメリットを解説

続いて、逆張りのメリットやデメリットを詳しく見ていきましょう。

メリット①:安値買い・高値売りしやすい

逆張りでは、市場の過剰反応によって生じた急激な価格変動を利用し、安値で買い、高値で売る戦略が取れる点が魅力です。特にネガティブなニュースや投資家の不安心理が強まり、大きく売られた局面では、割安な価格で売買する機会が生まれます。

また、「サポートライン」や「レジスタンスライン」は、直近の底値や天井を基にした価格の目安であり、これらの過去の値動きを参考にすることで、価格が反発しやすいポイントを見極める判断材料になります。

メリット②:相場が落ち着いたタイミングで取引しやすい

逆張りは、急激な価格変動の後に相場が落ち着いたタイミングで売買する手法です。そのため、トレンドの勢いに流されて高値で買ったり、安値で売ったりするリスクを抑えやすいというメリットがあります。

例えば、市場が大きく下落した直後は、投資家の不安が強く、売り注文が集中して価格が一時的に大きく下がることがあります。逆張りでは、そのような混乱の中で慌てて買うのではなく、価格の下落が落ち着くのを待ってから売買するため、値段が高い時に買ってしまう高値掴みをしにくくなります。

また、急落した後に買いを入れることで、その後の回復をじっくり待つことができるため、短期的な値動きに振り回されにくくなる点も特徴です。

デメリット:相場の反発を見極めるのが難しい

逆張りを実践しようとしても、実際にどこで反転するのかを正確に見極めるのは容易ではありません。過去に相場が反発した価格帯を参考にしても、必ずしも反発するとは限りません。さらに、価格がそのまま進行するケースもあります。

特に、強いトレンドが発生しているときに安易に逆張りをすると、損失が拡大する可能性があります。価格が一時的に上昇・下降しても、それがトレンド転換なのか、一時的な調整なのかを見極めるのは至難の業です。

逆張りのリスクを抑えるためには、RSIやボリンジャーバンドなど、後ほど詳しく解説するテクニカル指標を活用し、複数の根拠をもとに判断することが重要です。慎重に分析し、明確な根拠がなければ無理に売買しないことでリスク管理を徹底することで損失を抑えやすくなります。

順張りと逆張りの違いを徹底比較

ここまで解説した通り、順張りと逆張りは、それぞれ異なるアプローチで利益を狙う取引方法です。それぞれの特徴を整理し、取引のしやすさやリスクの違いを詳しく見ていきましょう。

投資スタイルごとの適性を比較

順張りは、トレンドに従って取引を行うため、市場の流れを重視する投資家に適しています。安定した動きを好み、長期的に取引を続けながら利益を積み重ねたい人に向いている手法です。

一方、逆張りは、相場の反発を狙う取引のため、リスクを許容できる投資家に適しています。売買は相場が落ち着いたタイミングで行いやすいですが、反発の見極めには慎重な判断が必要です。 そのため、経験や市場分析のスキルが求められます。

どちらが適しているかは、投資スタイルやリスク許容度によって異なります。自分の性格や投資方針に合った手法を選ぶことが大切です。

難易度を比較

順張りは市場の流れに沿って売買を行うため、相場分析が比較的容易で、初心者でも取り組みやすい投資手法です。特に強いトレンドが発生している場合は、価格の方向性が明確になりやすいため、判断しやすいメリットがあります。

対して、逆張りは価格の転換点を正確に見極める必要があるため、難易度が高めです。市場の過剰反応を利用する売買ですが、タイミングを誤ると、損失が拡大する可能性があります。テクニカル分析の知識に加え、相場を読む経験が欠かせません。

このため、順張りは比較的シンプルで、初心者向きの手法ですが、逆張りは高度な分析力が必要なため、上級者向きだといえるでしょう。

どちらの手法でも資金・メンタル管理が重要

順張り・逆張りのどちらを選ぶ場合も、資金管理とメンタルコントロールが重要です。適切なリスク管理ができなければ、安定した投資は難しくなります。

資金管理では、損失を最小限に抑えるために 損切りラインとしてのストップロス設定が重要になります。特に逆張りでは、相場が思惑と逆に動くと損失が膨らみやすいため、より慎重なリスク管理が求められます。

また、投資を行う際は、冷静な判断を維持することも大切です。とりわけ、逆張りはトレンドに逆らう取引のため、心理的負担が大きくなりやすい傾向にあります。感情的な判断を避けるために、事前にルールを決め、一貫した取引ルールを守ることで、メンタルへの負担を減らし、安定した投資を目指せるでしょう。

順張り・逆張りを使い分けるコツ!相場に応じた戦略とは

相場の状況に応じて適切に手法を使い分けることで、より効率的に取引を進められます。ここからは、それぞれの使い分けのコツを紹介します。

相場に応じた戦略とはなんだろうか。効率的な取引を目指そう

強いトレンド相場では順張りが有効

前述の通り、相場に明確な上昇や下降の流れがあるときは、順張りが力を発揮します。特に景気に関するニュースや企業の業績発表など、市場が注目する出来事があったときは要注意です。多くの投資家が同じ方向に動きやすく、しばらく価格の流れが続く傾向があります。

こうした場面では、トレンドに乗ることで利益を狙いやすくなります。移動平均線の上抜けやブレイクアウトなどのシグナルを使えば、売買のタイミングが判断しやすくなるでしょう。

さらに、出来高(取引量)の増加を伴うトレンドは、勢いがある証拠とも言われます。こうした条件がそろっていれば、順張り戦略がより有効になります。

ボックス相場では逆張りが有効

価格が一定の範囲で推移するボックス相場では、逆張りが有効です。直近の底を示すサポートラインで買い、直近の天井を示すレジスタンスラインで売ることで、効率的に取引できる可能性があります。

明確な価格帯が形成されている場合は、相場の反発ポイントを判断しやすく、安定した取引が可能です。しかし、ボックス相場の価格帯を超えて上昇または下降すると、新たなトレンドが発生し、大きく値動きすることがあります。

そのため、ブレイクと呼ばれる価格帯を抜ける動きに備え、損切りラインを設定することが重要です。トレンド転換が発生した際には、逆張りを控えるなど、柔軟に対応しましょう。

テクニカル指標を活用して判断する

順張りと逆張り、どちらの手法を選んだ場合でも、テクニカル指標を活用して相場を分析することで、判断の精度を高められます。

順張りでは、価格の動きを分析することで、トレンドの方向性を把握しやすくなります。

  • 移動平均線:相場の大まかな流れを捉えやすく、売買や決済の参考になる
  • ボリンジャーバンド:市場の過熱感を把握し、トレンドの強さを判断するのに有効

逆張りの場合、相場が一時的に売られすぎ・買われすぎているかを判断することが重要です。

  • RSI(相対力指数):売られすぎ・買われすぎを判断し、反発の可能性を探る
  • ボリンジャーバンド:価格がバンドの外に出た際の反発の有無を確認

複数のテクニカル指標を組み合わせることで、相場の変動に柔軟に対応し、戦略的な取引を実現できるでしょう。

初心者におすすめなのはどっち?リスクとリターンの考え方

それぞれの手法にはメリットとリスクがあるため、投資経験に応じて適した手法を選ぶことが大切です。

初心者は順張りから始めるのがおすすめ

順張りはトレンドの流れに沿って売買を行うため、初心者でも挑戦しやすい投資手法です。特に、明確な上昇や下降のトレンドが出ている場面では、今後の売買や利益確定の基準を決めやすく、感情に左右されにくい点もメリットです。

投資初心者は、まず順張りで「相場の読み方」や「売買タイミングの取り方」といった基本的なスキルを身につけ、相場の動きに慣れてから逆張りに挑戦すると良いでしょう。

逆張りは経験が必要!成功率を上げるコツ

逆張りは相場の転換点を狙う取引のため、適切な売買タイミングを見極める経験と分析力が必要です。相場が思惑と逆に動く可能性もあるため、慎重な判断が求められます。

成功率を上げるには、

  • テクニカル指標を活用し、相場の売られすぎ・買われすぎを判断する
  • 損切りラインを設定し、大きな損失を防ぐ

まずは少額から取引を始め、経験を積みながら相場の動きを学ぶことで、リスクを抑えつつスキルを向上させられるでしょう。

自分のリスク許容度に合った手法を選ぶ

順張りと逆張りのどちらが適しているかは、リスク許容度によっても異なってきます。安定した取引を望むなら、トレンドに沿った順張りが適している一方、高いリターンを狙う場合は、相場の反発を活用する逆張りが選択肢となるでしょう。

ただし、いずれの手法を選ぶ場合であっても、リスク管理は重要です。まず少額で取引を試し、心理的・資金的に無理なく続けられるかを確認することが重要です。

小さく始めて少しずつ経験を積むことで、自分に合ったスタイルが見えてきます。焦らず、着実にステップアップすることが、長く投資を続けるための一番の近道です。

順張りと逆張りの特徴を捉えて投資に役立てよう

本記事では、順張りと逆張りの違いやメリット・デメリットを解説しました。順張りは安定した取引がしやすく、逆張りは高リターンを狙える反面、高度な分析力が求められます。

どちらの手法を選ぶかは、相場環境やリスク許容度によって異なります。特徴を理解し、学びながらリスク管理を徹底し、戦略的に取引を進めていきましょう。

※投資は、お客様自身の判断と責任において行ってください。

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この記事の著者

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