【初心者向け】金投資の種類・メリットとは?失敗しないためのコツも解説

金(ゴールド)投資に興味はあるけれど、どこから始めればいいのかわからない。そんな初心者の方も多いのではないでしょうか。実は、金投資には様々な方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。本記事では、金投資の基本から、各投資方法の特徴まで詳しく解説します。

目次

金投資とは?

出典:田中貴金属Webサイト 金価格推移より (https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/m-gold.php

金投資とは、実物の金や金関連の金融商品に資金を投資することで、将来的なキャピタルゲインや資産保全を目的とした投資方法です。金は古くから「価値の保存手段」として世界中で認知されており、特に経済的な不確実性が高まる時期には、多くの投資家が注目する資産として知られています。

金投資のメリット

資産保全の観点から3つのメリットについて、解説します。

インフレ時に価値が上昇しやすい

インフレーション(物価上昇)時、つまり通貨の価値が下がる際に、実物資産である金の相対的な価値が上昇する傾向があります。たとえば、1970年代のオイルショックによる世界的なインフレ時期では、金価格が大幅に上昇しました。また金は金融市場が不安定な時期にも価値を保持してきた歴史があり、インフレーション時だけでなく、経済的な混乱期や地政学的リスクが高まる局面でも買いが集まる(価値が上昇する)傾向にあります。

資産のなかでも安全性が高い

金投資は、他の投資資産と比較して安全性が高いとされています。無価値になるリスクが低く、世界的に価値が認められています。また、物理的な劣化もなく、長期保管しても問題ありません。さらに、株式や債券のように発行体の信用リスクを考慮する必要もないでしょう。現金が必要な時には容易に換金することも可能です。

株式市場との相関性が低いため分散投資に向いている

株価が下がるときに金の価格が上がりやすい性質があり、金を投資の一部に加えることで、投資全体のリスクを抑える効果を見込むことができます。

この理由として、株価が下落する局面では、投資家のリスク回避心理が強まり、安全資産としての金への需要が高まるため、金の価格が上昇しやすくなるためと考えられます。金は株式などの金融資産と相関が低く、分散投資効果を発揮するほか、経済不安や通貨価値の低下時に価値を保ちやすい特性があります。

2008年のリーマンショックや2020年のコロナショック時にも、株式市場の混乱と金価格の上昇が顕著でした。実物資産としての信頼性が投資家の避難先として選ばれる理由といえるでしょう。

金投資のデメリット

他の金融商品と比較した際の主なデメリットについて、確認しましょう。

基本的に配当金や利子がない

金は実物資産であるため、株式投資での配当金や債券投資での利子収入のような定期的なインカムゲインが期待できません。投資収益がキャピタルゲインに限定されるため、長期投資の観点でいえば、配当や利子の再投資による複利効果が発生しない点がデメリットといえます。定期的な収入を重視する場合は、投資対象として物足りなさを感じる可能性があります。

短期で莫大な利益を得るのは難しい

金価格は長期的には上昇傾向にありますが、短期的な値動きは比較的緩やかです。株式市場のような大きな値動きは期待できず、相場の転換点を見極めるのも難しいため、投機的な短期売買には向いていません。そのため、短期的な利益を求める投資家やハイリスク・ハイリターンを好む投資家には不向きでしょう。

金投資の種類

金への投資方法は、現物から金融商品まで様々な選択肢があります。それぞれに特徴があり、投資目的や資金量に応じて最適な方法を選びましょう。

金や金貨などの現物購入

現物購入は、金地金やコインなど、実際の金を物理的に所有する最も直接的な投資方法です。金の純度や重量が保証された商品を購入し、自身で保管します。保管方法としては、自宅での保管や銀行の貸金庫利用が一般的です。現物を所有することで、経済危機や災害時にも即座に換金できる安心感があるでしょう。一方で、自宅保管の場合は盗難や紛失のリスクがあるため、適切なセキュリティ対策が欠かせません。

また、購入時には比較的まとまった資金が必要となり、少額からの投資は難しい点に注意が必要です。購入先としては、貴金属専門店などがあり、信頼できる業者から購入することを心掛けましょう。現物購入は、長期的な資産保全を目的とする投資家に適しています。

純金積立

純金積立は、毎月一定額または一定量の金を継続的に購入していく投資方法です。多くの場合、1,000円程度の少額から始められるため、初心者であっても取り組みやすいでしょう。手間がかからず継続しやすいことに加え、ドルコスト平均法の効果によって金価格の変動に左右されにくい投資が可能です。

また、現物を自身で保管する必要がないため、盗難や紛失のリスクもありません。ただし、購入時と売却時に手数料がかかるため、これらのコストを考慮する必要があります。長期的な資産形成を目指す投資家や、コツコツと資産を増やしたい人に適した方法といえるでしょう。

金のETF(投資信託)

金ETF(上場投資信託)は、金価格に連動して価格が変動する金融商品です。証券会社を通じて株式と同様に売買でき、高い流動性が特徴です。実際の金を保有する必要がなく、少額から投資可能なため、手軽に金投資を始められます。

運用手数料は比較的低く抑えられている一方で、購入・売却時には取引手数料がかかる場合があります。金価格の値動きを利用した短期的な取引も可能なため、株式投資の経験がある投資家や、アクティブな投資を好む人に適しています。

金の先物取引

金の先物取引は、将来の一定の期日に、現時点で決めた価格で金の売買を行う契約を結ぶ取引方法です。レバレッジ効果によって、少ない資金で大きな取引が可能となるため、まとまった利益を得られる可能性がある一方で、損失のリスクも高くなります。

そのため、デイトレードなど短期的な取引に活用されることが多く、長期投資には不向きな面があります。先物取引には専門的な知識と経験が必要であり、リスク管理能力も求められます。ハイリスク・ハイリターンを求める経験豊富な投資家向けの投資方法といえるでしょう。

まとめ

金投資は、インフレ対策や資産分散の手段として有効ですが、投資方法の選択には慎重な検討が欠かせません。以下のポイントを参考に、自身に適した投資方法を選択しましょう。

  • 投資目的の明確化(長期保有か短期売買か)
  • 投資可能額の確認
  • リスク許容度の把握
  • 各投資方法のメリット・デメリットの理解
  • 取引コストの比較検討

特に初心者の方は、比較的リスクが低く、少額から始められる投資方法として知られている純金積立やETFから始めるのがおすすめです。いずれの方法を選択する場合でも、金価格の値動きや世界情勢などの情報収集を怠らず、長期的な視点で投資を行うことを心掛けましょう。

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この記事の著者

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